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2008/10/11@代官山UNIT
【PUBLIC NOISE FADE OUT vol.6 Qomolangma Tomato ONE-MAN SHOW!!】 目をしっかり開けて楽しみたい、リアリティのあるライヴ ![]() メンバーが登場する。ドラムの大工原がいきなりペットボトルの水を客席にぶちまける。その水が勢いあまってヴォーカルの石井にかかってしまった。水を浴びた石井が「おい、今日、オマエ頑張れよ!」と大工原に声をかけてから前を向き、「Qomolangma Tomato、始めます」と宣言してライヴが始まった。 太いビートを背に、<いい加減な人間がいい子に育っても 仕方がないのかな>と歌い始める。「深夜徘徊」だ。石井の声はまっすぐに言葉を運ぶ。マイクを右手で握りしめ、一人一人に語りかけるように歌う。そのまっすぐさは、まぶしいくらい素敵だ。途中で吹くブルースハープも、言葉のようにぽろぽろスピーカーからこぼれ出してUNITを満たす。今日、バンドはすごく調子がいいようだ。 ![]() 「Qomolangma Tomatoです。今日はどうもありがとう」と石井がワンマンライヴの歓びをストレートに表わす。アバンギャルドなサウンド・アプローチと、こうした素朴なバンド・キャラクターのギャップもQomolangma Tomatoの魅力の一つ。決して万人向けのポップではないけれど、彼らの音楽の底には本質的な“親しみやすさ”が流れている。 オッと思ったのは歌モノの「無垢ではない」だった。懸命に歌う石井が、ギリギリで音程を外す。そこがまたチャーミングなのは、彼がリリックを身を削って書いているからだ。小倉のギター・ソロに耳を傾ける石井の姿が目に焼き付く。 「今日、来てくれてどうもありがとうございます。Qomolangma Tomatoの企画“PUBLIC NOISE FADE OUT”も6回目になりました。今回はワンマンです。何かやらなきゃいけないんじゃないかというバンド内の気持ちが、今日の形になりました。これがどこへつながっていくのかは分からない。僕達はそれを確かめなきゃならないんです。新しい曲を作りました。聴いてください」。このMCが 石井流。真剣に生き、真剣に音楽を追求する姿勢がそのままMCに表われる。そうして歌われた新曲は2曲。特に2曲目は大作で、暗いトンネルを全力疾走で駆け抜けるような力感とカタルシスがあり、終わって大きな拍手が起こったのだった。 ![]() ![]() アンコールで再び現われた石井が話し始める。「ゆるいのか激しいのかよく分からない音楽に付き合ってくれて、ありがとう。今、小倉が腕がつってて、伸ばしてる」。すぐに元気な小倉が登場して、拍手を浴びる。石井が続ける。「最近、僕の弟に子供が生まれたり、家族が病気になったり、音楽をどうしようかと考える夏の終わりでした。自分のやっているのがどの程度のことなのか、よく考えました。今日のアンコールに応える曲は、この曲です。身の周りの出来事は軽く僕のキャパシティを超えている。そういう曲をやります」と「capacity」を歌う。たて続けに「蒸発のイメージ」。演奏はもちろん、MCやパフォーマンスを含めて、Qomolangma Tomatoとオーディエンスが強い信頼感で結ばれていることが伝わってきたのが、いちばんの感動だった。 4人が並んでつないだ手を上げ、深々をお辞儀を3回する。ライヴのスタートからテンションの高かった大工原がダイヴする。ワンマン成功の嬉しさを身体中にみなぎらせて、メンバーがステージから去っていった。帰り際、誰かがキーボードに触れ、「キポーン」とユーモラスな音を発して笑い声が起こる。なんだかあったかい気持ちになるワンマンライヴのエンディングだった。 ![]() ⇒Qomolangma Tomato オフィシャルサイト ▲
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| 2010-12-08 11:44
| ライヴレポート
2008/09/24@赤坂BLITZ
犬が吠える / スパルタローカルズ /the telephones / People In The Box【924】 ![]() 「犬が吠える by Takashi Igarashi」として登場! 注目のイベントだ。出演は、元 Syrup16gの五十嵐 隆が新たに結成した「犬が吠える」、スパルタローカルズ、the telephones、People In The BOXの4アーティストで、どれをとっても個性派ばかり。キャリアも様々で、出演順からして興味津々だ。そんなキャスティングを受けて、会場を埋めた超満員のオーディエンスもタフなライヴ・ファンばかり。まず歓声を浴びて登場したのはPeople In The Boxだった。 今年の初めあたりからリスナーが盛んに話題にするようになったPeople In The Boxは、波多野裕文(Vo.&G.)、福井健太(B.)、山口大吾(Dr.)のトリオ編成。最初にステージに現われた山口は、ヴォーカルマイクを通り過ぎる時、「AX、でけーなー」とひと言。会場から笑いが起こる。福井に続いて波多野がぺたぺた裸足で現われた。ライヴは「はじまりの国」からスタート。弾けるような変則リズムが、AXをぐんぐんバンドの色に染めあげる。続く「6月の空を照らす」も同様に変則リズムながら、躍動感がいっぱいだ。この3人で表現できる音楽の限界を突き詰めている気迫が伝わってくる。よく練られたアンサンブルだ。3曲目「月曜日消失」が終わって波多野が「よろしく」と挨拶して、その後を山口が引き継いだ。 「いやー、AX、でけーなー。People In The Boxです。ご覧の通り、4人バンドです」とゆるゆるのジョークを言うと、また会場が笑う。いいお客さんだ(笑)。「全力でぶっ殺していくんで、よろしく」。ここからバンドは本領発揮。とにかくドラムがよく“歌う”。「完璧な庭」では歌詞とぴったり寄り添う変則ビート。波多野もフェンダー・ギターの音色を活かして自らの歌を盛り上げる。メロディをサポートする福井のベースもいい。ハイライトは「ユリイカ」だった。いよいよドラム&ベースの呼吸が合い、ギターのコードワークも冴え渡る。まるで3人がオーケストラのように一つの音楽を作り上げる。それぞれのメンバーが付けるアクセントも効果的でまったく飽きさせることなく、名曲の風格漂う「ペーパートリップ」でライヴを終えた。 ![]() 松本のバスドラが4つ打ちを刻む。石毛のハイトーン・ヴォイスに絡んで、岡本がめちゃくちゃ動き回りながら奇声を発する。文字どおり狂乱のステージ。会場はアガリまくりだ。「DaDaDa」に続く「RIOT!!!」は、ちょっとテクノ風なリズムに乗って、石毛のロックなギターが暴れる。途切れずに流れる4つ打ちをバックに、石毛が「調子はどーですかぁ?」と煽る。「色んな人がいて、色んな音楽があって、楽しくやります。1500人のジャンプを見せてくれ! 次は踊れるナンバーです」……って、もうみんな踊ってますって。「It's OK」でさらにAXが上がる。分かりやすいダンスビートに、ハードロック・テイストのギターが駆け巡り、シンセがスパイシーなカラーを加えるのがthe telephonesの得意技だ。「Love&DISCO」は出来たての新曲。 「さいたまから来ました。東京でのライヴは2ヵ月ぶり。ライヴハウス大好きです。今日、呼んでくれた社長(UKプロジェクト・遠藤氏のこと)は何考えてるか分かんないおっさんですが、大好きです。最近は岡野ハジメさんにプロデュースしてもらってレコーディングしてました。せっかくですからもう1、新曲やります」と「Beautiful Bitch」。70’Sのラテンロックの雄、サンタナみたいなサスティーンの効いたギターが炸裂する。こいつら、一体どんな音楽を聴いて育ってきたんだろ。ふと見ると、僕の隣の席でプロデューサーの岡野ハジメ氏がステージを見ながら爆笑している。ひたすらハッピーでにぎやかなライヴだった。この夜披露した新曲が入っているミニ・アルバム『Love&DISCO E.P.』は11月19日にリリースされる。 ![]() 「噂のスパルタローカルズでございます。今年の夏は色々ありまして。地面にこびりついてしまった影に、おさらばしたいですね……『バイオレンスサマー』!」と言って歌い始める。とても男くさいステージングだ。だから「パレード」の<今からいちばん大事なものを君に届けに行く>といったリリックが観客にすんなり吸い込まれていく。ラストはオーディエンスとの“バカヤロー”のコール&レスポンスで始まる「ばかやろう」で、痛快に締めくくったのだった。 ![]() バンドは女性ドラマー&ベーシストと、ブルー・メタリックのストラトキャスターを下げた男性ギタリストの3人。五十嵐はレッドのストラトだ。リズム・セクションの繰り出す柔らかいビートに乗って、五十嵐は<歩き出そう>と祈るような声で歌い始めた。オーディエンスは微動だにせずに、聴き入る。高い緊張感が会場を支配する。みんな、ひと言も聴き逃すまいと耳を傾けている。2曲目は五十嵐がギターをミュートして刻み、ギターのkonoがイマジナブルなコードを弾く。ベースのジョーコとドラムのyokoがアイコンタクトして曲をスタートさせた。<いつになればオレを許せるんだろう>という言葉が、聴いている者の心に突き刺さる。“退屈なこと”といった負の感情を孕んだリリックを並べて歌う五十嵐。その後をかたずを飲んで待っていると、五十嵐は<うらやましい>と結ぶ。その展開の意外さと痛さに、とても感動したのだった。 この夜のセットリストは公表されていない。初めて聴く歌ばかりだったが、メロディとリリックの深さと真摯さは、まれにみるものだった。終わって隣の岡野氏が「久しぶりに“清聴”したね」と噛み締めるように言った言葉に深く同感したのだった。 ![]() ⇒the telephones オフィシャルサイト ⇒the telephones 2ndミニ・アルバム『Love&DISCO E.P.』インタビュー ⇒People In The Box オフィシャルサイト ⇒People In The Box 1stシングル『Sky Mouth』インタビュー ⇒People In The Box 2ndミニ・アルバム『Bird Hotel』インタビュー ▲
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| 2010-12-08 01:02
| ライヴレポート
2008/08/31@赤坂BLITZ
【J MID SUMMER TOUR 2008 -RIDE my FIRE】 Jの男気と優しさを伺い知ることになった仕切り直しライヴ ![]() 祈るようにステージを見つめるファン達へ、次のことが告知された。Jの声帯に極度の炎症が見られ、ドクター・ストップがかかったこと、ライヴは幸いにも空いていた8月31日に同じく赤坂BLITZにて急遽延期されることになったこと。まったく予想だにしていなかった状況に、さらなるどよめきが起こった。そして、自らファンに状況を説明しようと、ステージにJが登場。ファンへ、「とても残念なことだけれど、パーフェクトな状態でできないのはもっと申し訳ない。31日には倍返しするから」といった旨のメッセージが伝えられた。場内のあちらこちらからは「頑張って!」といった声と、♪HAPPY BIRTHDAY~の歌が自然発生的に沸き起こり、それを背に、Jはバックステージへと姿を消したのだった。 ![]() 場内が暗転すると、大歓声が上がり、いっせいに拳が振り上げられる。その期待感たるや、ファンのほうにも「倍返し」するとばかりに気合が入っているのが分かる。最新アルバム『RIDE』より、「final call」でライヴはスタート。強靭なビートを叩き出すスコット・ギャレットは、体をほとんど揺らすことなく、腕だけであれだけの音を出すのだから恐れ入る。Jの喉の調子もよさそうだ。 壮大なスケールを感じさせる「I feel you」ではフロアがいっせいにジャンプ。いっそうの盛り上がりを見せる。ここで最初のMC。「オーライ! 会いたかったぜ! 誕生日はズレちゃったけど、その分今夜は倍返しでいきたいと思います。夏の最後のこの日に、とことん暴れて帰ってください!」。対するファンも精一杯の歓声をJにぶつける。突如キャンセルされた8月12日。泣きながら会場を出るファンの姿も多く見られたが、今日のこの会場に涙はなく、あるのはJに再び会えたことを喜ぶ満面の笑みばかりだ。 ![]() 9曲目「BURN OUT」は、LUNA SEAのベーシストとして活躍したJがソロでデビューを飾った記念すべき1stシングル。ファンのこの曲への思い入れは半端じゃない。フロアにはモッシュとダイブが巻き起こり、それを嬉しそうに笑いながら眺めるJの姿が印象的だった。曲間のクラップハンズが軽快な「BUT YOU SAID I’M USELESS」、最新シングル「RECKLESS」など、本編では13曲を披露。ニュー・アルバム『RIDE』の曲が中心となったが、アルバムで聴くよりも俄然熟成されており、藤田“CBGB”タカシ(G.)、masasucks(G.)、スコット・ギャレット(Dr.)というバンドメンバーを率いるJの現在の充実ぶりが示された内容となった。 ![]() アンコールは藤田のギターソロが冴えわたる「Feel your blaze」、masasucksがステージ前に出てきてソロを魅せた「NOWHERE」と続き、ラストはおなじみ、“燃やし尽くせ!”という強いメッセージが込められた「PYROMANIA」。間奏のアルペジオを合図に、ファンがそれぞれ手にしたライターに火を灯し、場内が荘厳な空気に満たされた。 最後の最後に放たれたメッセージ。「お互いタフになって10月にまた会おうぜ! それまでは、何があってもくたばるなよ!!」。10月から3ヵ月連続のマンスリーライヴが行なわれる。この日のライヴからたった1ヵ月半後のライヴとはいえ、人生何が起こるかわからない。8月12日のライヴだって、J本人もまさかキャンセル(延期)することになるだろうとは夢にも思わなかったはずだし、だからこそ誰よりも悔しい想いをしたに違いない。それだけに、「何があってもくたばるなよ!!」という言葉には深い実感が込められており、何よりJの優しさを伺い知ることになったのだった。 ![]() ⇒J オフィシャルサイト ▲
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| 2010-12-07 10:11
| ライヴレポート
2008/08/29@下北沢CLUB 251
完全に時間の感覚を麻痺させられる、独特のステージ ![]() ![]() ![]() 続いて、津波が変則な16ビートを叩き出し、その上に山内のギターが作り出す、薄く流れるカタストロフィ系のギターフィードバック音が乗る。そして、スライドを活かした田中のベースもアクセントになって重なる。そう、彼らのレパートリーの中でもわりと"激"を感じるナンバー「sonar」の登場だ。何度もやってくる微妙な高揚感。イキそうでイカない。これも彼らの音楽性の特徴的なところ。 ![]() ここでようやくMCらしいMCが飛び出す。次のライヴの告知などをベースの田中が告げる。そして、ラストはゆるやかに冷ややかに幸福感を持って広がっていくナンバー「ねむろ」。まどろむようにたおやかに上昇したり下降したり。幸せ感からだんだんと激しさを帯び、最後に味あわせてくれる途方もない広がり。まさに全身を預けるしかない。 いつもながら完全に時間の感覚を麻痺させられる、彼らのライヴ。この日も例外ではなく、浸り、気づいたらいつの間にかライヴが終わっていた。きっと会場を埋めた多くのお客さんが、彼らを観に来たのと同時に、彼らの発する各曲ごとに於ける世界観に浸りに来たのであろう。彼らのプレイ中のお客さんの夢見心地の表情を見ながら何度もそう思った。 ![]() ⇒sleepy.ab オフィシャルサイト ⇒sleepy.ab 5thアルバム『archive』インタビュー ⇒sleepy.ab 【SOUND ON SOUND】ライヴレポート ▲
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| 2010-12-07 01:40
| ライヴレポート
2008/08/30@新宿LOFT
【LIVESTAR's FES Vol.5】 ライヴにこそ真実がある! SNAIL RAMP、つしまみれ、a flood of circle、Jeepta、 クリープハイプらが出演した良質イベント ![]() 近距離ならではの臨場感で迫るサブステージ サブステージのトップを飾ったのは3ピース・バンドのVIRIDIAN。田中未希(b,vo)と湊梨央子(g,vo)の女性二人がフロントを飾るこのバンドは、とにかくエネルギッシュ。小柄な体からは想像もつかないパワーが漲っていたのが印象的だ。調和を促す繊細かつアッパーな影山広輔のドラムをベースに、ガレージ要素を含んだ荒削りなギターが響き渡る。ギターロックでありながらも、口ずさみやすいポップ・センスをも兼ね備えているのが特徴的で、5曲目の「Make No Systems」はその真骨頂。一度聴いたら脳裏から離れないリフは、ライヴでもあっと言う間に観客を引き込んでいた。 二番手を飾ったのが、これまた勢いのあるVolume.9。白いフリルのブラウスを着こなす個性的なギタリスト長野貴史の動きもさながら、とてもパワフルなガレージ/オルタナ要素を含んだツイン・ギター・バンドである。「I’m rockは夢の戦場だ」では、キョトンとしていた観客までもが一緒に声を出してしまうほどのノリの良さを魅せつけた。ガチガチのギターロックのオンパレードかと思いきや、いきなりガラリと変貌し、中村義彦の儚い歌声が印象的な3曲目「未完成」を披露。切ない空気感を含んだ美メロでステージパフォーマンスも瞬時に変わり、観客もその空気感にあっと言う間に吸い込まれていった。バラエティーに富んだ楽曲の数々もそうだが、エナジー溢れるパフォーマンス然り、彼らは“観る者を瞬時に引き込んで飽きさせない”という言葉がとても似合う、エンターテイナー性も抜群のロック・バンドだった。 お次は3ピース・バンドのクリープハイプ。全体的なバランス、楽曲のみならず、ヴォーカルでありフロントマンでもある尾崎世界観のMCも含め、観客を自然と“聴きの態勢”に持ち込んでしまう才能に長けている。1曲目「アメリカかぶれ」では轟音ギターをかき鳴らし、どこか懐かしさを感じる良質のポップ・ソングが印象的だった。ハイトーンヴォイスが独特の世界観を生み出し、同時に心に突き刺さってくるのは失恋的な歌詞が多いからだろうか、甘酸っぱさをも漂わせた楽曲の数々はクリープハイプならでは。4曲目の「マルコ」では、どんなに一緒にいても言葉だけでは伝わらないという歯痒い感情を歌っていた。ノスタルジックな感情に浸ってしまうのも、きっと、誰もが考えるような日常的な恋愛の悩みや思いを歌にしているからなのだろう。ライヴで彼らの全てをもっと見たく……ではなく、聴きたくなる、そんな魅力を持ち合わせたバンドだ。 そして、サブステージのトリを飾ったのは、10月8日に2ndミニ・アルバム『進化論』の発売を控えたJeepta。つねにパワフルなステージを披露してくれる彼らは新曲を引っさげての登場。狭いステージながらも楽器を手にするや否や、瞬時にJeeptaワールドを展開する。紅一点、青木奈菜子のパワフルなドラミング然り、1曲目「Loop」から牙を剝き出したようなパフォーマンスであっと言う間に観客を魅了してしまうスタイルには、Jeeptaの技量が伺える。そのまま流れを止めることなく2曲目の新曲「フレグランス -色探し-」へと突入。相変わらず個性的なchoroのギターラインとトチ狂ったかのようなフレーズは、感情を揺さぶって観客の心情を突き動かしていく。 思わず前のめりになってしまいながらも、4曲目の新曲「進化論」では、彼らの真骨頂とも言える“憂い”が凝縮された楽曲を披露。ヴォーカル石井卓の儚い歌声がとても印象的で、バラード要素も含まれた仕上がりには、聴く側もセンチメンタルさを隠せない。「人は哀しみには気付きやすいけれど実際は喜びも多く、本当はその喜びに気付くことが大切なのです」と石井卓がMCで語ると、深く頷いている観客が目についた。等身大の感情をリアルに描いているからこそ、ライヴではいい意味でのゾクゾク感をつねに与えてくれるのだろう。今後も要注目バンドであることは間違いない。 ![]() サブステージからVIRIDIANの一発目のスネアの音が聴こえてきた。さあ、4時間ぶっ通しのイベントの始まりだ。メインステージに最初に登場したのは、a flood of circle。ブルースですべてを塗りつぶす覚悟の2ギター・バンドだ。一曲目の「泥水のメロディー」はそんな彼らのスタイルをシンボライズするナンバーで、ヴォーカル佐々木亮介のメロディーを追い掛ける岡庭匡志のギターの切れが抜群にいい。ちなみに佐々木はテレキャスターのストラップを短くして、かなり上に構え、おもにシャッキリしたコードワークを担当している。いっぽうの岡庭は買ったばかりのレスポールを、ボディ全体を鳴らすようにして思い切り弾く。そんな2ギターの背中を圧倒的な音圧で押すのは、ドラムス渡邊一丘、ベース石井康崇のリズムセクションだ。印象的なギター・リフを中心にした正統派ロックが身上で、前回の「LIVESTAR’s FES」に出演してもらったO-WESTでのステージより遥かにスピード感が増している。今後は彼らならではのどっしりとしたミディアム・ナンバーに期待したくなってしまう。伸び盛りのバンドは、こうでなくちゃ! 圧巻は6曲目「プシケ」だった。野太いドラムを元に組み立てられたリフで突き進みながら、メンバー紹介を織り交ぜる。バンドの結束とポリシーとグルーヴが一体となったハイライト・チューンで、フロアから大きな拍手が巻き起こった。彼らはここLOFTをホームに活動するバンドなのだが、これまで10回を越える出演の中で「一番の出来だった」とメンバーが打ち上げで語っていた。早くもイベントの大成功を予感させるライヴだった。 ![]() オールディーズを彷佛とさせる黄金のポップロックのコード進行を支えるのはIKUNOのベースラインだ。購入したてのレッド・メタリックのフェンダーが、いい音してる。忘れちゃいけないのは、彼女のコーラスワーク。noodlesのサウンドは、本当にウェルメイドだ。「当時いたレーベルのイベントでLOFTに初めて出たんだけど、女の子しか入れないイベントで、私、スカートでライヴをやった。気持ち悪かったなあ。後にも先にも、それ一回だけ。ヤな思い出。あ、ヤじゃないけど(笑)」というYOKOのMCを挟んで、ラストはキーがFのnoodlesポップ「The balloon is above my head」で締めくくった。 ![]() 「あ~、久しぶりのライヴだから、かなりやりづらい」とTAKEMURA。いきなりのボヤキに、会場から笑いが起こる。「あ、オレの心の声だから気にしないで。いやー、しかし、こっちがサブステージとは知らなかった(笑)」。コワい先輩のジョークに、会場は爆笑の渦になる。ここからが凄かった。マキシマムに速くてうるさい「ALMIGHTY FIVE MONKEYS」は、だから楽しい。竹村がジャンプしてベースを弾く「PASSING」は、シブいシャウトが聴きもの。ラストの「MIND YOUR STEP!」まで一気に突っ走ったのだった。 ![]() 「みんな、最後までいてくれてありがとう。アメリカ・ツアー前の最後のライヴなので私達も楽しんでやるから、楽しんでって」とヴォーカル&ギターのまりがひと声上げて、ベースのやよいとのアカペラ・デュエットで「エアコンのリモコン」が始まった。みずえのドラムもどっかんどっかん爆発している。パワーがありながら丁寧な演奏は、貫禄すら感じさせる。いいライヴが期待できそうだ。シリアスなリリックをまりが歌い上げれば、やよいはファルセットをうまく使って幻想的なムードをそこに付け加える。音のギザギザした部分とツルツルした部分の使い分けが、とても効果的だ。うっとり聴いていると、まりがモニター・スピーカーに足をかけて、あら、パンツ丸見えじゃん(笑/ショートパンツだけどね)。これがつしまみれのダイナミクスなのだ。カッコいい!! 「アメリカ・ツアーに行ってきます。さらにパワーアップして帰ってくるからね。で、奇跡のタイアップが決まりました! カートゥーンネットワークのアニメ『パワーパフガールズ』のテーマソング。アングラ界のアイドルだったつしまみれが、こんな可愛らしい女の子とタッグが組めるなんて、奇跡でしょ。幼稚園児3人と私達で、世界を救うぞ~。みなさんだけに披露します」と、出来たてホヤホヤの「Hyper Sweet Power」と「敵のテーマ」を世界に先がけて歌ってくれた。アンコールではファンが寄せ書きした“日の丸”フラッグをメンバーにプレゼント。ちょっと目がうるんだつしまみれが、見事に素敵なトリを飾ってくれたのだった。 第一回目からどんどん大きくなっていく「LIVESTAR's FES」、“ライヴにこそ真実がある!”というキーワード通り、実際にライヴを堪能し続けていきたいと思える良質なイベントは久々ではないだろうか。今後も目が離せない。 ![]() ▲
by ex_musicmall
| 2010-12-07 01:26
| ライヴレポート
2008/07/21@稲毛K'S DREAM
【“blue blue Planet”リリースイベント LISTEN UP Presents】 祝福ムードに包まれた、ホームグラウンドでのレコ発自主企画イベント ![]() 今回で6回目となるこの自主企画イベント。じつは朋友バンドの真空ホロウとの交歓イベントも兼ねており、LISTEN UPにとってもホームグラウンドのようなこのK’S DREAMはその晩、祝福ムードに包まれていた。 そんなこの晩のイベントのラストを飾るべく21時40分頃。スクリーン代わりにPVが流れていた幕が上がり、戦隊ヒーロー的なポーズを取るLISTEN UPの4人のメンバーの姿が現われる。多少の苦笑が混じりながらも歓迎ムードの中、メンバー各人楽器を持ち、再びドラムの前に集結。円陣を組み、気合いを入れると同時にライヴがスタートした。 女性ドラマーである八尋絵美のタイトなドラムとドライヴィング感溢れる津久井佳之のベース。サビのキャッチーな連呼する部分ではお客さんも楽しそうに合わせて歌っていた1曲目「アイオブミー」からステージ&フロアに一体感が生まれる。ドラムがリズムキープする中、ギターの坂口剛が大仏のお面をかぶり、ヴォーカルのMCに合わせコミカルなダンス。それを苦笑し、見流すように、2曲目の新曲のサマーソング「morning shimmer」に突入。まるで自転車を漕いでいた暑い夏の日を思い起こさせるこの楽曲。途中の16分になるところでは、盛り上がり&高揚感もバッチリで、曲全体で高揚感や爽快感を醸し出しつつ、アウトロでは開放感を味合わせてくれた。 ![]() 4曲目は今までの楽曲や会場の雰囲気をガラッと変えるかように、怒濤で勢いのあるナンバー「パストラベル」に突入。「もう~なんて言わないで」と歌われる歌に、夏の持つ刹那感が重なり合う。サビのストレートになるところでは気持ち良さも倍増。お客さんも自然と手を上げて呼応していた。 ここまでほぼノンストップで来た彼らにしばしのチューニング・タイムがやって来る。静けさの中、次の曲につなげるシットリとしたMCの後、5曲目のミディアム・バラード「一人の夜と、君の声」に入っていく。まるで星空とつながっているような気持ちになり、愛しい人の声が急に聞きたくなる胸を締めつけるミディアム・バラードだ。しっとりと始まりながらも、ラストに向かうに連れ、壮大にジワジワと広がっていく、まるで主人公の心模様を描いたような歌と演奏に会場中が聴き入っていた。 ここでMC。本日は奇しくもベース津久井の誕生日。メンバーから本日共演したバンドのメンバーやお客さんからの寄書きがステージ上で贈呈される。感激する津久井。LISTEN UPに対しての今までと今後の意気込みを感謝の意も含め語ってくれた。そして、再びLISTEN UPの世界観にグイッと引き戻すかのように本編ラストの「KOI」が始まる。<世界がみんな嫌っても自分だけはずっと好きでいるよ>と歌われるこの歌に、"そう、大丈夫なんだ!!"と心押された人も多かったことだろう。楽曲が終わった時には、開放的でブライトな気持ちとちょっぴりの勇気をもらった感じがしたのはきっと僕だけではないだろう。 ![]() 僕の住んでいる街からは一都二県をまたにかけ、往復4時間をかけて観に行ったこの晩のライヴ。にも関わらず、その距離もアッと言う間に感じたのは、行きのワクワク感と、観終わった帰りの満ち足りた気持ちがあったからに違いない。 ●取材・文/池田スカオ和宏、撮影:大和田啓一 ⇒LISTEN UP オフィシャルサイト ⇒LISTEN UP シングル『LOVE BOAT』インタビュー ▲
by ex_musicmall
| 2010-12-05 00:42
| ライヴレポート
2008/07/14@下北沢CLUB Que
【CLUB Que 夏ノ陣 2008 RETURN TO NATURAL VS SERIES】 観客を“拒まない空気”がライヴの一帯感を生む ![]() 対バンのUNDER THE COUNTERの元気のいい演奏が終わると、noodlesのメンバーは、まるでそこにいることが当たり前のように現われ、演奏を始める。愛器のフェンダー・サイクロンをかき鳴らし、少し鼻にかかる印象的な声で歌うヴォーカル&ギターのyoko。傍目には女性なのだが、ギターソロなどで、真剣にギターと格闘する男の子っぽい姿には時折、ドキっとさせられる。シンプルながら力強いayumiのドラムに、グイグイと引き込んでいくikunoの歪んだベース。ライヴハウスに彼女達の心地よいグルーヴが流れていく。 会場のノリは、微妙というか絶妙な脱力感。進んでノッていくというよりは、音楽に身を任せて漂っている感じとでもいおうか? バンドと観客の空気も、自分の部屋でバンドが演奏、またはリハーサル・スタジオにオーディエンスが紛れ込んでしまったくらいの、フレンドリーな雰囲気だ。実際の距離よりも、彼女達の観客を“拒まない空気”がライヴの一帯感を生んでいるのかもしれない。 ![]() いつまでも変わらないであろうnoodlesのロック。熱すぎるサウンドやシリアス過ぎるロックに疲れた時には、ぜひ聴きたいバンドの一つだ。 ●取材・文/西沢八月、撮影:川合 泉 ⇒noodles オフィシャルサイト ⇒noodles ミニ・アルバム『SNAP』インタビュー ▲
by ex_musicmall
| 2010-12-05 00:31
| ライヴレポート
2008/08/11@下北沢CLUB Que
竹内電気【switch.pop.breaker】 ポップソングを単なるポップなメソッドで伝えない 彼ららしさが垣間見えたライヴ ![]() 今日は名古屋を中心に活動を行なっている5人組のポップス・バンド、竹内電気を観に来たのだ。前出のバンドのCABLLETSのプレイが終わり、まだその熱が残っているステージ上にキーボード他がセットされ、機材で賑やかになっていく。そんな光景を眺めながら待つことしばし。ファンキーで爽やかな山下達郎の「SPARKLE」のSEに乗ってメンバーがステージに登場する。その爽やかなSEとリンク、いや相反するように、上手(かみて)ギターの斉藤が髪止めを外し、セクシーに髪をかきあげる。「キモい」と「可愛い」の声が同じぐらい、苦笑の混じり合う客席からステージの斉藤目掛けて飛んでくる。 ウィンドシンセ風のメロウなイントロと、ファルセットなコーラス、夏を感じさせる、彼らにはちょっと似合わない(失礼!)部分と、ドライヴ感とダイナミックさのある「summer time」から、この日のライヴはスタート。進むに連れ、曲の感情に身を任せるように、リードギターの竹内サティフォと斉藤によるツインギターとベースの加藤の前列3人が激しく体を動かしながらプレイ。それを観た僕の前にいた女の子達は、作品の印象以上の動きだったのか? 何度も「暴れるねぇ」「このバンド暴れるねぇ」と嬉しそうに連呼。そう、彼らは、その作品からはちょっと想像しづらいが、けっこうアクションの激しいバンドなのだ。そして、この曲では、間奏部分にてリードギターの竹内によるライトハンド奏法も冴える冴える。 ![]() そして4曲目。ベースのイントロが始まるやいなや歓声が上がる。そう、彼らの中でも人気の高いナンバー「RxIxSx」が飛び出したのだ。アーバン性とソフィスケイトさが中心にある同曲。そんな中、これまでタイトでスムーズなドラムを叩き出していたドラマーの苅谷が、歌詞の表わす感情の起伏や気持ちの揺れ動きを演奏面でも演出するかのように突如暴発性を交えて叩き出す。そして、それを経ることで、通常メロに戻った時により優しさやポップさが際立ったのだった。ポップソングを単なるポップなメソッドで伝えない彼ららしさも垣間見れる一瞬であった。 そして、BOOWYのような歌謡ロック的な歌詞とアッパーさが魅力の「beat」が飛び出すと、ステージの色も変化する。今までのミッドのテンポの楽曲からノリの良い楽曲の登場に吸い付いてくるオーディエンス。特にサビのストレートになるところではかなりの盛り上がりを見せ、間奏のツインギターによるカッティングで絡み合うところと、そこを抜け出しサビに向かう開放感には、みんな"たまらない!!"といった表情を浮かべていた。続いて斉藤のちょっと長めのMCの後は、6曲目に8月20日に発売するニュー・シングル「milk tea」を一足先に披露。2本のギターとキーボードが切なく絡むイントロ。一瞬段々と音量も下がり、元に戻った際にガツンとくることを狙ったアレンジも秀逸。晩夏のこの時期にぴったりであったことも付け加えておこう。そして、ラストは明るくポップ、次へしっかりとバトンを渡すかのようなナンバー「Baby,I love you.」をプレイ。間の斉藤による甘い独白的な部分は賛否両論かもしれないが(笑)、ラストに向かって広がっていくワイドさが印象的なこの曲では、けっきょく最後はみんなを幸せな顔にさせたのが印象的だった。 見かけ以上に爽やかで若者的(笑)な彼ら。僕の前で観ていた女の子達は、彼らのステージを初めて観て、果たしてどんな印象を持ったのだろう。彼らのライヴが終わってからしばらくは、嬉しそうに何か色々と話していたところをみると、かなり気に入ったように見受けられた。 ![]() ⇒竹内電気 オフィシャルサイト ⇒竹内電気 アルバム『PLAY』インタビュー ⇒竹内電気 【「SHY!!」release tour -KONJOH-】ライヴレポート ▲
by ex_musicmall
| 2010-12-05 00:21
| ライヴレポート
2008/07/8@代官山UNIT
【つしまみれとロックとビアで】 ロックへの愛情を感じた一夜 ![]() サイケな雰囲気を持つ「新しい世界の夜明けはとりあえずROCKとBEERで」でライヴはスタート。まずは満員の会場の緊張をほぐすとでも言わんばかりに、ゆらゆらとした空間へ引き込んでいく。そして、「とても下品でうるさい曲をやります」という、まり(Vo.&G.)のMCの後に演奏された「良いテンポです。」、「アメリカのハンバーガー」では、空気が一転、モッシュができるほどの激しい演奏をぶつけていく。かと思えば、「エアコンのリモコン」のような、ポップでキャッチーなナンバーもさらりとこなしてしまう彼女達。新曲のまったりとした「いそぎんちゃくひともんちゃく」、しっとりとした「ママのうた」で奥の深いところを見せつける。まりはギタリストとしてはお世辞にも上手いタイプではないのだが、愛用のブルーのフェンダー・ジャガーを抱え、時には凶暴なトーンで、また時にはスウィートなアルペジオを抱きしめるように大切に弾く姿が印象的だった。 ![]() 多種多様な音楽性を飲み込む雑食性と、それを強引なまでに自分達のものにしてしまう懐の深さ、そして、できるのにもかかわらず、安易にキャッチーな路線へはいかないところに彼女達のロックへの愛情を感じた一夜だった。 ![]() ⇒つしまみれ オフィシャルサイト ⇒つしまみれ ミニ・アルバム『Six Mix Girls』インタビュー ▲
by ex_musicmall
| 2010-12-04 23:22
| ライヴレポート
2008/07/12@渋谷PLUG
さかいゆう【What's goin' on vol.8】 ウォーミーでソウルフル、それでいてスウィート ![]() 満員のフロア。みんなの体温や期待値でライヴハウス内の気温も上昇。じっとしているだけでも汗がジトッとしてくる。じつは彼の作品を聴いたことはあったのだが、実際のライヴを観るのは今回が初めて。彼の大人を感じさせる音楽性から想像していた客層よりも多少若い人が多いことに少々驚く。 クラブジャズ系のBGMが流れる中、待つことしばし。ドラム、ベース、キーボード、ギター、女性コーラス二人が順に現われる。BGMがフェードアウトしていき、代わりにフェードインしてくる登場したバンドによるファンキーなビートに乗せ、手拍子が沸き起こる中、さかいが登場。ウォーミングアップに、コール&レスポンスで会場を温め、そのまま1曲目のミディアムでムーディ&メローなナンバー「Midnight U...」に突入。最後の夜の刹那感を、甘さと切なさを交え上手く描写しているこのナンバーは、長めのギターソロが心に秘めた高揚感を煽るように響く。リリックの<君に甘えられるのも少しだけ2>なるフレーズも、今宵は<PLUGに甘えられるのもあと少しだけ>と変更して歌い、かけがえのないこの夜を1曲目からバッチリと演出してくれた。 そして間髪入れず、ハンズクラップの中、2曲目の「よくばりホリデイ」に続く。ピアノの音色も間奏にグッと来、ブルージーなギターソロが心を焦がすこのナンバー。ピアノとヴォーカルだけになり、その後、再び楽器が入り、さらなる盛り上がりを見せるところはライヴならではのアレンジだ。ここで「熱いけど、汗で一緒にビチョビチョになりましょう」の軽いMCの後、ストリングスの音色と躍動感溢れるビート。そして、「俺は生きている」の生命力溢れるメッセージ、叙情性と上昇加減が上手くブレンドされたナンバー「Dreaming」を披露した。 ![]() 続いて、例え死のうと思った時があっても、ギリギリでスイッチを押さないように、自分に言い聞かせるように作り、歌ったという「無言の月」が披露される。あまり良い日ばかりじゃないけど、それらも含め丸ごと愛している自分を愛しく思えてくる楽曲に、その晩来ていた多くの人が、最後は希望の光に包まれたに違いない。途中には、彼のとっさのアドリブなのだろう、フィッシュマンズの「ナイトクルージング」の1フレーズを盛り込んでいたのも印象的だった。 ここでメンバー全員一度ステージからはけ、さかい一人が残り、弾き語りで昨晩できたばかりだという、彼の故郷である土佐清水の想い出や父親のことを歌った、新曲「ふるさと2008(仮タイトル)」を披露。今や、さかいの胸の中にしかない想い出を、強弱をつけたメロディアスなピアノに乗せて歌われたこの曲は、今でも、いや、今だからこそよけいに強く感じる故郷や両親への愛を感じさせた。 曲が終わり、観客各々が自分自分の故郷や両親への想いを馳せている中、再びさかいのピアノのイントロデュースに乗り、メンバーが一人ひとりステージに戻って軽いセッションが始まる。そしてそこからスティーヴィー・ワンダーの「Until you come back to me」のカヴァーに突入。二人の女性ヴォーカルがパワフルかつソウルフルにリレーション式に歌い、そこにさかいが歌を引き継ぐ。各メンバーのソロ回しを間に加え、コミカルなコール&レスポンスのあとは、お金が無いことのジレンマを歌った、盛り上がりナンバー「MoneyCrush」になだれ込んだ。 ![]() アンコールで戻ってきた彼が歌ったのは、山下達郎のナンバー「蒼茫」のカバー。さかいの弾き語りの歌い出しと、2番ではバックも入るスタイルで披露された同曲は、ジワジワとやってくる歓喜もひとしお。ラストのハミングする箇所では、会場中が大合唱。もちろん僕も歌った。そして、今日一日の自分の歌を支えてくれたことへの感謝も込め、もう一度メンバー紹介。正真正銘のラストは、ノリの良い、アッパー性も持ち合わせたミッドナイト性とアーバン性、そしてスウィートさがたまらない「SHIBUYA NIGHT」。作品同様、ギターの竹内のラップも絡み、ラストに向かうに連れ、ますますのヒートアップを見せてくれた。 まさに演る方も観る方も汗びっしょりの約2時間。帰りの電車の中まで身体が火照りっぱなしだったのは、ライヴハウス内の熱さだけではなかったのだろうと、帰りの電車で思い返していた。 ●取材・文/池田スカオ和宏、撮影:川合 泉 ⇒さかいゆう オフィシャルサイト ⇒さかいゆう メジャー・デビュー・シングル『ストーリー』インタビュー ⇒さかいゆう 2ndシングル『まなざし☆デイドリーム』インタビュー ▲
by ex_musicmall
| 2010-12-03 20:35
| ライヴレポート
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